シッチェス・レビュー企画第3弾は、このページを見ている人なら高確率で気に入ると思われる『モーガン・ブラザーズ』。やはり人喰い映画『喰』で会場を沸かせた谷口監督によるレビューです。レンタル開始、ブルーレイ・DVD・デジタル配信リリースは2月4日より。
学生残酷映画祭2014上映作『喰』谷口藍監督によるレビュー
モーガン弟のレジの鈍臭さに笑い、呆れ、応援したくなる‼ しょっぱなからやらかしてくれる。道ばたの事故った車で血を流し気絶している男を"死体"と思いこみ、お家へ持って帰る。どう見ても無人の事故車は怪しいだろう‼ とレジの爪の甘さに突っ込んでしまう。死体を運ぶ最中に、車が故障し立ち往生している三人組のうちの一人、都会の女に一目惚れするレジ。なんてわかりやすいやつなんだ、レジ‼ そして彼らをモーガンブラザーズ工場へ連れて行ってしまう。そしてモーガン兄のリンゼイに怒られ、ボコボコにする。私でもそうする。死体取り扱ってんだぞ、何よそ者連れてきてんだ。暴力で従わされるレジ。そんなこんなで人肉をミンチにしてブラザーズはヤバいことに気付いた。生きてる人間の方がカリウム値が高い‼ いい肥料が作れると、はしゃいじゃう‼ 三人を肥料にしようとするリンゼイ。兄は怖いが女を守りたい、さあどうする‼ マスをかいてる場合じゃないぞ‼︎殺人犯になりきれぬ男を応援してしまう、そんな映画モーガンブラザーズ。
学生残酷映画祭実行委員会によるレビュー
南オーストラリアの田舎へ遊びに来た都会人達が人肉製肥料を製造する兄弟に遭遇し…。
変化球型田舎ホラーにして、思わずほっこりするハートフル・コメディ。スプラッター描写にも抜かりなく、今年のシッチェス6作中トップ級の残酷映画。しかし、何よりもおぞましいのは目を石鹸で洗いたくなるような禁断の濡れ場である。のびのびとしたオーストラリアの田舎の情景と訛りも楽しく、観た後は「モ~ガン・ブラザ~ズ・ギャランティ~♪」と口ずさみたくなる。オープニングの看板も意外と伏線になっているのでお見逃しなく。オズプロイテーション映画再興の動きの中で、今後も刺激的な作品が増えていくことに期待。
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